中国、九塞溝への旅 ~中編~
6月16日(金)14時
道中は山道でもきちんと舗装されており、九塞溝観光に力を入れているのがわかった。
1から番号が振られた9つのカーブを抜けるとシェラトンホテルやレストランなんかが見え始め、いよいよ観光地に来たのだという気分にさせられる。
しばらく走ると九塞溝の入り口に到着。
ここでおろしてもらい、観光を終えてからは自力でホテルまで行こうとしてたのに、ここで謎に色々と話しかけてくるおっちゃん。多分いい人なのだがお節介っぽい。
どうやら今日はもう遅いから九塞溝の観光はやめて明日にしようみたいな事を言い出したのだが冗談ではない。
こっちからしたら唯一無二の目的であり、明日に回して天候等のトラブルの関係で万が一見られなかったら単に週末4日とお金を浪費しただけのかわいそうな人になってしまう。いいんだおっちゃん、俺のことは放っといてもうおろしてくれ!
そんなことを望んでいると・・・
おっちゃんタクシー発車
あぁ~待って
ホテルに連れてってやるぞ荷物を置こうみたいな感じだった。
ホテルの場所を聞かれて、断り方もわからないので、従うことにした。
この旅初めてとなるiPhoneの活躍の場(メモ帳として)がきた。
が、住所が英語でおっちゃん解読不可能そして私はおっちゃんが何言ってるか全く不明。しばらくお互いまごまごしていると
おっちゃん「ここはやめて俺のおすすめのホテルがある」と勝手にホテルの前まで連れてかれた。
「もうサイトで他のホテルを予約済だからそれはできない」と伝えたいが何しろジェスチャーも万国共通ではないのかなかなか通じないのである。
かなりのオーバーアクションをして何とか伝えて予約したホテルに連れてってもらった時には15時半頃になっていた。
ここでおっちゃんともお別れ・・・
ありがとういかつい風貌とは違って案外良い奴だったよ。ちょっとお節介焼きだけどこれもチベット特有の人の良さなんだな。2度と会うことはないと思うけど・・・
おっちゃん「18時に俺に電話してこい」
ぎょえー
そもそも電話してもうちらは何一つ会話ができないじゃないか・・・オッケーも通じなかったじゃんさっき・・・
ていうか18時から何するんだよ。
貧弱で海外知識の乏しいジャパニーズを仲間内で結託して鴨るんじゃないんだろうなあなんて考えもよぎったがまあここは信頼してみることにした。
一応タクシー協会のようなものに入ってるっぽいし、プロフィールはこっそり写真で撮っておいたので
基本海外では信頼しすぎるのは良くないと思います。
ヨルダンで警察官から紹介されたタクシーの運転手にぼったくられそうにもなりましたので。
その時はこちらが4人だったので強気でいられましたが、人数が同じかこっちの方が少ない時、そういう目にあえば旅行者は圧倒的に不利だと思います。
だけどおっちゃんは協会うんぬん抜きにしても悪い人って感じがしなかったんですよね。
今思えば逆に凄く良い人すぎてお節介を焼いてしまうという感じ。
今回はおっちゃんを信頼して携帯番号交換。面白い所にでも連れてってくれ!
機内モードをオフにしておけなんて言われたけど、うちら外国人は中国国内で機内モード解除すると凄まじい料金が発生するのだよ・・・
チェックイン時、フロントで英語が通じることにまさか幸せを感じるとはw
ユースホステルのシングルルームで一泊92元(1500円)ツインで中々良いお部屋
迷ったけど、今日も九塞溝に行くことにした。
カウンターのお姉ちゃんに「え、今から行くの?止めておいた方が良いよ」
と言われて少し迷う。
・入場料が310元と高額である
・公園内に2時間もいられない
・明日1日中居れば十分な内容
というのが理由らしい。姉ちゃんは異常なまだのお節介焼きのおっちゃんと違ってまともだと思うのでごもっともだと思うんだけど、おっちゃん以上にクレイジーかもしれない俺は今日も行くことにした。
タクシーで先ほどの入り口に向かう。5~10分程度
16時入り口着
イメージでは
11時に空港着即タクシー
13時に九塞溝入り口でおろしてもらって観光開始
18時半に公園内を追い出されるので、その後自力でホテルを探す
だったため、相当な時間のロスである。
まあこれ(予定が狂う事を楽しむの)も旅の醍醐味だと思っているので良いでしょうとここはポジティヴ。
九塞溝の知識
・720平方kmの公園
・入場料220元+バス90元=310元(4700円)を払って入場する。パスポート等は不要
・圧倒的に中国人観光客(富裕層)が多い。98%くらい中国人なんじゃ?
・めちゃくちゃ広いので一番奥までバスで往復するのが一般的。ピンポイントで見たいゾーン(五花海、五彩池、なんとか瀑布(滝))だけは徒歩で。
・圧倒的に観光地化されており、遊歩道がきちんと舗装されている。
これが見えてきたらもう少し
お土産コーナーみたいの
こんな時間から来る人いないからガラガラですね
バスもガラガラ。明日は戦場になりました・・・
チベットの方々が衣装を売っています。
旅の思い出にこれを身に着けて写真撮影をする方が多いですね。
これを見に来たんですよ。ちなみに九塞溝には魚がこの一種類しかいないそうです。
しかも独自の進化を遂げてきたそうです、
滝なんかもあったり。水がきれいだから飛び散る水しぶきもマイナスイオンたっぷりで気持ち良いですね^^(適当
他にも美しい水辺の景色をご覧ください!
この日は駆け足だったし一睡もしていなくて余裕がなかったこともあり、写真はこれくらいで。
一番奥までいって駆け足で戻って来た感じですね。五花海の回りの2,3kmだけ遊歩道を歩いておいしいところどりして戻ってきました。
平日ということもあり、すいていたのがよかったです。
1時間半のために310元(4700円)は高かったけど、割と満足。とりあえずの目的は達成したし後は流れに身を任せて旅を楽しもうって感じになりましたね。
それくらい美しい水景色でした。
18時過ぎ
帰り道おっちゃんの事を思い出したが、機内モードを解除したくなかったので一度荷物を置いてフロントのお姉ちゃんに英語でお願いしておっちゃんに電話をしてもらったら、
「なんかおっちゃんが焦っているわよ。すぐ来るらしいので外で待ってて」
おっちゃんまた何かやらかしたのか。
なんて考えているとほんとに数分できた。ちょっと怒っている。
携帯指さして何回も電話したのにと言い出した。機内モード解除してみたら確かに12回とか電話かけてきてた。なんかすまん。
こっちも急いででてきたからトイレのスリッパを履いたままタクシーに乗せられどっかに連れてかれた。
車内でなぜかチケットを渡され劇場みたいなところでおろされ、急いで行ってこい!
とおっちゃんに送り出された。
時間を過ぎていたため、係員さんにチケットを見せると席まで連れて行ってくれた。
かなり大きい劇場(錦糸町の映画館を縦に2,3倍伸ばしたくらいの大きさ)で中国雑技団のショーだった。
しかもこの規模の劇場のセンターの前から2番目。
おっちゃんがなんか知り合いがどうこう見たいな事を言っていたが、多分俺が九塞溝に行っている間に良い席を確保しておいてくれたのだろう。
昼間に謎の220元を渡したのも思い出した。てっきり九塞溝の入場料(バス除く)と同じ料金だから翌日の公園内のチケット代かと思っていたのだが・・・
一気におっちゃんに感謝と今までちょっとウザいと思っていてごめんという謝罪の気持ちが沸いてきましたね。
劇は4部構成でそれぞれが違う内容。
・オープニング
・恋人を誘拐された勇者が悪の居城に乗り込んで助ける話
・震災での救助の話
・新体操みたいの
日本でも劇という物は興味がなく、ほとんど見ないのだがそれなりに楽しめました。
ただトイレのスリッパで出てくるくらいなので、iPhoneと部屋の鍵くらいしか持っておらず、当然デジカメも部屋にあったわけでiPhoneから取り込むのはめんどくs写真はありません。
満員御礼大繁盛で出口までも大行列。
中国の人たちはおしゃべり好きなのでこちらのコンディションが悪い時は本当に辛い。この日は暑く、見知らぬ土地でしかも特有の匂いにもまだ慣れず、ただでさえ体力を奪われていて中国語が聞こえてきて大声でしゃべくり倒すし一気にしんどい状況になっていた。
そんな時、おっちゃんの姿が見えた瞬間・・・
ああ、あれが天使か
いや、あんなガタイが良くてゴツゴツした天使はいないはずだが。
劇の時間に合わせて迎えにきてくれたようだ。ホテルまで送ってくれた。
現在19時半。この流れは多分・・・
おっちゃん「明日も空港まで送ってやる(有料)」
はいきた。
もはやおっちゃんは信頼できる存在になっていたのでお願いする事にした。
ホテルに戻った後、外も涼しくなってきて余裕が出てきたのでホテルの近くを探索。
手持ちの元も少なく、節約していたため(水だけは頻繁に買っていました)そういえば機内食以外何も食べていない。
好き嫌いやアレルギーの無い自分は、海外に行くととりあえずその土地の特有の物を食べようとする傾向にあり、せっかくなので地元の中華料理にチャレンジ。
クーシンサイの炒めものと麻婆豆腐、ご飯で51元。
みすぼらしい旅人に見えたのかお店の人が良い人で50元(700円)にまけてくれました
クーシンサイに外れなし。
麻婆豆腐は一口目めちゃくちゃうまかったのだが違和感。。。
10秒くらい立って舌にビビっと電撃が走りました。
よくよく見ると凄い量の山椒がかかっていて山椒がなければパーフェクトだったのにと思ったが日本男児の意地で完食!
22時頃ホテルに戻り、日記を書いてシャワー。
旅の時は軽量化を最優先しており、シャンプーも持ち歩いていないのだが、まさかの部屋にシャンプーなし。
仕方なくシャワーだけ浴びて就寝。
この日はゆっくり眠れました。
翌日目が覚めると、めちゃくちゃ・・・
後編に続く
いつも旅をする時は無計画に近いとは言え、企画から出発までがここまで短かったのはさすがに初である。運が良かったとは言えそれでもちゃんと目的を達成して帰ってこられたのだから今回の旅である程度、自信をつけることはできましたね。